第3章  お酒の種類

日本酒にも様々な種類がありますが、それぞれの内容や特徴を紹介します。平成元年(1989 年)の酒税法改正に伴い、「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(酒団法)」に「清酒の製法品質・表示基準制度」が創設され、翌2年10月から清酒の表示制度が本格的にスタートしました。その中に、新たに「特定名称の清酒」の項目が設けられ、原材料・製造方法などが規定されました。

●特定名称の清酒
■本醸造酒
精米歩合70%以下の白米、米麹、少量の醸造アルコール(白米重量の10%以下)及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの。
■純米酒
精米歩合70%以下の白米、米麹及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの。
■特別純米酒・特別本醸造酒
純米酒及び本醸造酒のうち、香味及び色沢が特に良好なもので、その旨を原材料、製造方法等の客観的事実で説明できるもの。精米歩合で説明する場合、精米歩合が60%以下であることの表示、原材料の品種で表示するときは、好適米の使用割合が50%以上であることが必要で、品種名と使用割合を併せて表示します。
■吟醸酒
精米歩合60%以下の白米、米麹及び水、又はこれらと少量の醸造アルコール(白米重量の10%以下)を原料とし、吟味して醸造した清酒で、固有の香味及び色沢が良好なもの。
■純米吟醸酒・純米大吟醸酒
吟醸酒及び大吟醸酒(吟醸酒のうち、精米歩合50%以下の原料白米を使って製造し、固有の香味及び色沢が特に良好なもの)で、純米酒の製法品質の要件を満たしているもの。

○醸造アルコールとは、でんぷん質または含糖質物を糖化したものを醗酵させ、この液を蒸留して得られるアルコール。

●名称に特徴があるもの
■生一本(きいっぽん)
純米酒で自社蔵(単一の製造場)でのみ醸造したお酒。

●製造方法を変えたもの
■原酒(げんしゅ)
もろみをしぼってから製品まで水を加えていないお酒。一般の市販酒よりアルコール度は高く、18〜20%ぐらいが多いです。
■冷卸(ひやおろし)[生詰め]
秋に一夏熟成させた新酒を貯蔵桶からそのまま樽詰めしたもの。現在では出荷の時に加熱処理をせずにビン詰めしたものを言います。
●貯蔵条件を変えたもの
■樽酒(たるざけ)
杉の樽に貯蔵することによって、杉の香りが移った特有の風味を持ったお酒をビンに詰め替えたもの。
■生酒(なまざけ)
製成後一度も加熱処理されていないお酒。しぼり立ての新鮮な味と香りが残っています。
各種の酵素が生きていて成分変化を起こしやすく、低温で流通する必要があります。

■しぼりたて・新酒
しぼったばかりのお酒をすぐ出荷する商品。フレッシュでフルーティな香味が楽しめ、旬の日本酒を味わえます。その年の1号もろみは「初しぼり」と呼ばれています。
■生貯蔵酒
製成後火入れをせずに低温で貯蔵熟成をして、出荷時に一度だけ熱処理したお酒。しぼりたての味・香りが残っています。常温管理が可能。生酒同様、冷やして飲む夏向きのお酒。

●特殊な特長のあるお酒
■貴醸酒(きじょうしゅ)
製造時、仕込水の半量あるいはその一部を清酒に置き換えて仕込み、糖化が強く進行するので、成分は濃く、日本酒度は-30〜-50と甘く、特徴のある酒質になっています。主に食前酒として飲まれます。
■玄米酒 (げんまいしゅ)
白米の代わりに玄米を仕込みの全量または一部に使用して醸造したお酒です。
■発泡清酒(はっぽうせいしゅ)
シャンパンのように立ち上る泡が楽しい冷用酒。清酒に炭酸ガスを吹き込んだものや、酵母菌によって再醗酵したガスを封じ込めたものもあります。一般的にアルコール度は低く、淡麗な甘口のお酒が多いです。
■にごり酒 
熟成したもろみを目の粗い布などでこしただけの白く濁った「どぶろく」様のお酒。しぼりたての濃厚な生の味が楽しめます。
■古酒・秘蔵酒
日本酒は一年以内の熟成で飲まれるのが普通ですが、近年、貯蔵設備の充実と商品の多様化傾向で、吟醸古酒、純米古酒、古酒、大古酒、秘蔵酒等の長期熟成タイプのお酒も多くなっています。独特の香りと風味、まろやかで淡い黄金色などが特徴のお酒です。(貯蔵期間を明記することが要件)
 
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